〈法人税〉5年程度で20%台に
甘利大臣が法人税の実効税率を現行の35.64%(東京都)を段階的に20%台にまで
引き下げると表明したとの報道がありました。
実効税率とは、法人の実質的な法人所得に対する負担率のことをいい、次の算式になります。
実効税率=(法人税率+(法人税率×住民税率)+事業税率)/(1+事業税率)
※復興特別法人税は考慮してません
財務省HPによると他の先進国は以下のとおりです(2013年1月現在)。
米国(カリフォルニア州)40.75%
フランス 33.33%
ドイツ 29.55%
イギリス 24.00%
韓国 24.20%
ところで、 軽課税国を利用して租税回避を図る行為を排除する制度として
タックスへイブン対策税制(正式には外国子会社合算税制)があります。
これは、軽課税国での税負担が日本の法人税負担に比べて著しく低い外国子会社等の留保所得を、
一定の要件の下、株式所有割合に応じて日本の株主の所得とみなし、それら株主の所得に合算
した上で、日本で課税する制度です。
この一定の要件の中に「法人所得税率が20%以下」という項目があります。
ちなみに20%の前は25%でした。
そのようにしないと、この税制に引っかかる外国関係会社がたくさん出てきてしまうような
状況になってきたからです。
日本の法人所得課税の実効税率が20%台になったら、この税率はどうなるのでしょうか?!
それより消費税の増税が怖いですね。
担当:内山 雄介