消費税のインボイス制度
京橋支部 の幹事会に行ってきました。
要は支部の役員会です。
何故か僕は支部に入りたての新米の頃から幹事をやっております。
幹事会の内容は支部の運営についての決め事をするのですが、昨年あたりからやっと年の近い先生が増えてきたので、ちょっとは行きやすくなりました。
今回は東京税理士会 の理事の先生からの発言があり、東京税理士会の税制に関する意見書 についての説明がありました。
お話によりますと、税理士会としては今後予想される消費税の増税に伴い単一税率が好ましいと考え、インボイス制には反対する。とのことです。
どういうことかといいますと、
日本では、大体どんなものを買っても消費税が5%とられます。
つまり所得の高い人も低い人も何かモノを買えば同じ5%の消費税負担が出てくるのです。
そうなると、高所得者ほど、所得に対する消費税の負担『割合』が低く、低所得者ほど所得に対する消費税の負担『割合』が高くなります。
これを『消費税の逆進性』といいます。
今は、税率が5%程度なので逆進性の問題はあまり大きな問題とはなりませんが、これが欧米並みの20%の消費税率になると顕著に現れてきます。
この逆進性の解決策としてたとえばヨーロッパでは、生活必需品はゼロ税率にする。
などの措置がとられていますが、
そのために必要なのがインボイス制度といわれるもので、買ったものや値段、税額が書いてあるインボイスといわれるものを利用して、複数の税率に対応しています。
ただ、複数税率で難しいのは、何が生活必需品で何がそうでないかなどの線引きです。
(僕も先月そのことについて書きました→チョコレートと消費税 )
そこで、東京税理士会では会の意見としてインボイス制度は好ましくない。単一課税が好ましい。
逆進性については給付付き税額控除で対応すべきとの意見を表明したようです。
もちろん東京税理士会が意見を表明したから意見どおりの制度になるなんてことはまずありえないことですが、
なんとなく財務省のお役人さん方の意見も同じようなものかなぁ?という気がします。
僕はどちらも一長一短でどちらがいいかわかりません。
でも、インボイス制度は煩雑だから。という理由だけでは反対意見としては弱いかなぁ?とも思います。
これって、皆さんの生活にまともに降りかかってくる議論ですので、税率を何%にするかと同じレベルで、もっとクローズアップされてもいいと思うんですが・・・
担当:内山 雄介